Sustainabilityサステナビリティ
バリューチェーンマネジメント ③品質保証活動
基本的な考え方
三ツ星ベルトグループは、ものづくりの会社です。製品とサービスに対するお客様の「信頼」は、当社グループが今後も持続可能な成長を遂げるための企業価値の源泉の一つであると考えています。
品質に係る取り組みとして、ISO9001に準拠した品質マネジメントシステム(QMS)を維持、改善しながら、これまでにその範囲をグループ全体に拡げてまいりました。自動車産業に関連する拠点では、要求事項がより厳しい自動車産業向けの規格IATF16949に準拠したQMSを構築しています。これらQMSで定められた要領に従い実行される品質に関する事業活動は、当社グループの「基本理念」ならびに「経営基本方針」のもとに定めた「品質基本方針」に基づいています。
※品質基本方針はこちら
QMS認証取得状況(2024年)
IATF16949 | 三ツ星ベルト㈱ 四国工場 | 自動車用ベルト |
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三ツ星ベルト技研㈱ | 自動車用ベルト | |
MBL (USA) CORPORATION | 自動車用ベルト | |
STARS TECHNOLOGIES INDUSTRIAL LIMITED | 自動車用ベルト | |
PT. SEIWA INDONESIA | 自動車用ベルト | |
蘇州三之星機帯科技有限公司 | 自動車用ベルト | |
MITSUBOSHI BELTING-INDIA PRIVATE LIMITED | 自動車用ベルト | |
ISO9001 | 三ツ星ベルト㈱ 神戸本社、東京本社、名古屋工場、四国工場 三ツ星ベルト技研㈱ 三ツ星ベルト工機㈱ |
一般産業用ベルト、ウォームホイールブランク、エンジニアリングプラスチック、Vリブドプーリ、ベルトテンショナー |
建設資材本部、神戸本社、東京本社、名古屋工場 | 建築用防水シート、土木用遮水シート | |
電子材料部 | 金属ペースト、回路基板材料および塗料 | |
三ツ星ベルト工機㈱ | タイミングプーリ | |
三ツ星ベルトコンベヤ㈱ | 輸送用樹脂ベルト | |
三ツ星コード㈱ | 伝動ベルト用心線 | |
PT. MITSUBOSHI BELTING INDONESIA | 一般産業用ベルト、カップリングゴム弾生体 | |
PT. SEIWA INDONESIA | 一般産業用ベルト | |
STARS TECHNOLOGIES INDUSTRIAL LIMITED | 一般産業用ベルト | |
蘇州三之星機帯科技有限公司 | 一般産業用ベルト | |
JIS A6008 | 建築資材本部 名古屋工場 | 合成高分子ルーフィングシート |
管理体制
品質に関する事業活動ならびに品質問題に対する責任と権限は社長にあり、品質保証部長が活動の管理責任者を務めます。社長は経営会議メンバー、部門長を招集し「品質保証会議」を開催、品質保証部長が報告する活動状況についてレビューを行い、その結果を戦略、方針、計画の見直しに展開いたします。見直された戦略、方針、計画は、品質保証部長を通じて、各拠点の品質保証部門に通知され、それぞれの現場に対応した方針、計画へと展開されます。計画の実行内容は、各拠点の品質保証部門が、月度で監視、評価し、報告書としてまとめ、品質保証部長に報告します。
実施状況
品質保証に関する項目において、三ツ星ベルトグループの事業活動にどのようなリスクと機会をもたらすのか洗い出しを行い、その結果を具体的な施策に展開しました。「QMSの維持改善」、「品質教育の充実」、「確実な工程管理」を重点課題とし活動の深化に取り組んでまいります。
関連項目 | リスク(▼)と機会(△) | 施策(取り組み、活動) | |
---|---|---|---|
法令遵守 顧客対応 |
△ | 早期対応による企業信頼度向上 | ・QMSの維持、改善 ・品質教育の充実 |
▼ | 法令違反、顧客要求違反による企業価値の毀損 | ||
品質改善 | △ | 信頼性確保によるブランドイメージの向上 | ・工程管理の徹底 ・お取引先との協業 |
▼ | 品質レベルの低下による競争力低下 | ||
事業展開 | △ | 新規市場の開発による受注機会の増加 | ・新事業、新製品のQMS支援 |
▼ | 自動車のEV化による既存製品の市場縮小 |
QMSの維持、改善
2024年度、第三者審査を受審し、全対象拠点でISO9001、IATF16949またはJIS A6008の認証を維持しました。
品質教育の充実
三ツ星ベルトグループでは、全社的品質管理(TQM:Total Quality Management)の一環として、1967年からQC(品質管理)サークル活動に取り組んでいますが、近年は、グローバルな人材育成・改善活動の場として、国内工場に留まらず海外各工場にもその活動が定着しています。毎年秋には「三ツ星ベルトグローバルQCサークル大会」を開催し、現場における製品の品質管理や作業効率の改善などの事例を発表し合い、相互研鑽を図っています。また、一般財団法人 日本科学技術連盟主催のQCサークル全国大会に選抜サークルが発表するなど、社外のQCサークル発表会にも積極的に参加し、レベル向上を図っています。
2024年度は三ツ星ベルトグループの各拠点から選抜されたサークルがPT. SEIWA INDONESIAに集結し、三ツ星ベルトグローバルQCサークル大会が行われました。各拠点間の交流が盛んに行われ、一体感のある有意義な大会となりました。
国内では年に2回QCサークル全社大会を開催しております。会場に集合しての発表・聴講のほか、オンライン配信を併用することで、場所を問わず多くの従業員が参加でき、従来にも増して活発な相互研鑽が行われています。加えて、知識・技術の向上、人材育成の強化を図るため、長期的・継続的な品質管理教育を実施しています。品質管理教育は入社時の教育に始まり、それぞれの部門、業務にて必要とされる専門的なものを含め、多岐に渡って実施されます。専門的な知識はもとより、QC的なものの見方、考え方を理解し、身に着けることで品質に対する意識を高め、品質基本方針の達成に向けて取り組んでいます。
工程管理の徹底
生産拠点では、標準類遵守管理の一施策として、日々、製造ライン責任者が職場パトロールを行いますが、マンネリ化を防ぐ目的で拠点責任者、他部門の責任者もパトロールに参加します。地道な活動ですが、小さな改善を積み上げることで標準類遵守またコンプライアンスの維持に貢献しています。
PL訴訟、リコールへの対応
PL訴訟、リコールは、ものづくりの会社の「信頼」を傷つけますが、財務的にも非常に大きなインパクトを発生させる場合があります。三ツ星ベルトグループ全体をカバーする保険に加入することでこれらのリスクに備えています。